ユーモア溢れるディティールで、精神的な夢の世界を
「エロティック」と「幼稚性」で表現。
テーマは「CONSCIOUSUNCONSCIOUS(意識、無意識)」
オーストラリアの精神物理学者ジークムント・フロイトとデヴット・リンチの「ツイン・ピークス」という映画をイメージソースに、精神的な夢の世界を「エロティック」な要素と「幼稚性」で表現した。
前半は、テーラリングやランジェリースタイルで、大人っぽい「ダークでエロティック」な要素を意識。
メインとなった後半は、その要素が徐々に薄れていくに連れ、肥大化されたシルエットやパイル地の刺繍を施したユニークなポルノ柄などで「幼稚性」を表現したルックが並んだ。
コレクション全体を通して特徴的だったのは、これまでのミニマルな印象から変化が見られたユーモアのあるディティールやスタイリング。
袖の長いトップスや長く垂らしたベルトを用い「肥大化」したシルエットで「大人と子供」「エロティックと幼稚性」の絶妙なバランスを表現した。
その変化の背景には、デザイナー自身の明るいプライベートな出来事から「もっと自由に楽しんでいい」という心境の変化が現れたからだという。
文字のテキスタイルはフロイトの本や格言から引用したものを取り入れた。
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Photo・Text：Katsutoshi Onuma