今回で東コレを去るファクトタム
「アミニズム」を基にした、神秘的で日本的な「レイヤード」
今回のテーマは「LAYERED」
今回デザイナーの有働さんが選んだ国は日本の「屋久島と奄美大島」
詩人の山尾三省の「アニミズム」からインスパイアされたコレクション。
「アニミズム」の考えとは、全ての自然物や宇宙は魂を持っていることだという。
天然染料での染めや、天然素材の綿や絹、麻を用いて、日本的なデザインとカッティングで表現。
生地には日本的なモチーフで、ハンドクラフト感がある機械刺繍を施した。
ルックはテーマ通り、複雑なレイヤードスタイルが並んだ。
丈のバランスでのレイヤードやワントーンでのレイヤード、見ている側も分からなくなるほどに計算尽くされていた。
また、アンサンブルやリバーシブル仕様のアイテムも登場。
しかし、全体的に色味を抑えているためか、ぱっと見はシンプルでスポーティな現代的スタイルといった印象。
この「からくり」に、ブランドやデザイナー有働さんの「技」が凝縮されているとも感じられるショーだった。
今回のスニーカーはReebokとのコラボレーションアイテム。
今回の会場を母校である新宿の東京モード学園コクーンタワーの展望台にしたのも、ビルとビルの「重なり」が見えるからそうしたというこだわり。
Photo・Text:Katsutoshi Onuma