エフォートフルだけどエフォートレス。
何度も試行錯誤(重み)を繰り返したからこそ生まれる究極の「かろみ(軽み)」
今回のテーマは「かろみ」
重くて深いことをいかに軽く見せれるかという「日本の美意識」をコレクションに落とし込んだ。
これは、何度も何度も「重い」試行錯誤を繰り返したからこそ、その努力の結晶が感じられないくらい「軽い」ものが生まれる。
という、どのクリエーションにも共通すること。
それをコレクションでどう表現するかを考えたら、「自分たちが今までやってきたモノづくりを素直に納得がいくまでやればいい」という結論に至った。
コレクションはいたるところに「軽さ」を感じられる要素が見られた。
また、裏テーマを「大人POP」と銘打ち、軽い印象だが成熟された重みのある表現を心掛けた。
ルックは比較的シンプルで、パステル調や短パン・レースを用いて軽い印象を演出。
しかし、よく見るとギンガムチェックに細かな波柄があったり、ローファーのつま先やベロの部分が長いデザインになっていたりと、普通の服とは少しニュアンスの違う見え方の服を丁寧に作り込んだ。
また、音楽は「スティールパン」という打楽器を軽やかに叩く曲を流し、会場にも浮遊感漂う大きな月を浮かばせ服以外でも「かろみ(軽み)」を表現。
見れば見るほど「重み」が感じられるどこまでも奥が深いショーであった。
見れば見るほど「重み」が感じられるどこまでも奥が深いショーであった。
Photo・Text:Katsutoshi Onuma